見やすい駅構内図を探る

2015年6月29日月曜日 セントレンジ

「駅構内図」と申しますと、
駅の中の広い壁や、大きな柱に取り付けられた地図、案内板ですね。
1枚絵の中に、多層の通路や階段が縦横無尽に織り込まれたイメージ。
構内図というより、よくぞここまで描き込んだという芸術的な評価が高いのではないかと思います。



はなはだ当たり前ではあるのですが、より大きな駅ほど情報が増え、複雑さ、難解さが強まり、「もはやダンジョン」と呼ばれるほどの見事な仕上がりと相反して、地図としてはわかり辛くなってしまうのは、なかなかに残念なことです。

1枚絵に収める形式は、構内看板であったり、配布を容易にしたりするという要件から理には適っているものですが、本来の地図としての使い勝手を重く見るならば、もういくつか別のアプローチを併用してもよいのかもしれません。

そんな折り、丁度、一泊二日の開発合宿をやろうぜ!
という話しも持ち上がっていたので、
開発合宿で、こんな駅構内図を作ってみました。

・駅構内を、実際に歩いた時の視点で、3Dダンジョン形式に表示できる
・駅構内の状態変化により、ある程度の更新が容易に行える

つまり、RPGなどで、よくあるあんなやつです。
「あんなやつ」で押し通してしまうくらいに、ありふれた手法なので、なんら画期的なものでもなんでもないのですが、2つ目の要件を、一度試してみたかったというのが本音です。

より精度の高い地図は、確かに貴重なのですが、

「現在地から、ある地点に移動するルートを知りたい」

が満たせれば、需要の大部分を賄えるはずです。
(現地では「現在地を知りたい」の方がより需要が高いとは思うのですが、現地に行く前にちょっと下見をしてみようという用途を想定します。3Dダンジョンの画面を攻略しながら安全に歩くのは危険で困難ですので)

そこで、通路の幅、柱の数、床の形状などの細かいディテールは、バッサリ切り捨てて、オールドテイストなダンジョンRPGよろしく、方眼紙状に駅構内図をマッピングします。
今回は、階層構造が複雑な秋葉原駅をチョイスしてみました。

このマッピングしたデータを、データベースに読み込めるようなデータ形式に変換。

これを、読み込んで、現在地の周囲マスと、向いている方向を考慮して、正面の景色を表示したものがこんな感じです。


作っていて、いろいろと危うく感じたことは、

・データを起こす際に、ある程度、目分量で部屋を配置することになるので、特に階段やエスカレータが、上手くつながらない場合が多い。
動かしてみたら、階段を上った先は四方を壁に囲まれていた閉じ込められて、これは危ない。

・特に、今回の秋葉原駅のように、複数の鉄道事業者の駅が、ある程度離れて接続している場合、地上区画もマッピングすることになり、駅構”内”図というよりも、駅構”外”図に膨らんでしまった
描いてると楽しくなってしまうので拡張に歯止めが効かなくなるというのも、やはり危ない。

・アトレ通路(駅ビルとの直通通路)を知らなかったため、どうも最上階の上りホーム、下りホームの構造がおかしく、最終手段として、現地確認して、ようやく納得
あるブロックでは2Fにあたる部分が、別のブロックでは1Fから3Fまで直通していたりで、データ上の秋葉原駅が崩壊しかねないレベルで危ない。

なんてところでした。

当初要件の3D視点についても、「本当にこれが見やすい視点なんだろうか」という疑問も、
もしかしたら、画面は2分割で小さくなってしまうけど、見下ろし型の視点と併用した方が見やすくなる箇所があるやもしれないと。
カーナビで実装されている2画面別視点切り換えみたいな感じで。

ただし、一度おこしたマップのメンテナンスは、なかなか容易なものに仕上がっていると思います。
ちょいと塗潰して引き直すだけで大体要は足りるので、この辺をアプリ化してしまうと良いのかもしれません。

機会があれば、より複雑な新宿駅とかでリベンジしてみたいと思うのですが、オリンピックに備えて再開発の話もありますので、現地調査がとても楽しいものになるかもしれませんね。